英雄たちの選択「清州会議～秀吉、天下への挑戦～」
ちょうど最近三谷幸喜監督の映画『清州会議』が公開しているところだったので、注目して興味をもって見ることができた番組でした。また、清州会議というもの自体は知っていましたが、その周辺事情や人物・内容などについては詳しく知らなかったので、この番組で知識を得ながら、かなり頭を働かせながら見ることができました。
秀吉といえば、人心を掌握して操ることに長けている、人心を利用した策略に長けている人物というイメージがありましたが、今回この番組を経て、いくつもの布石を用意し、長期的に段階を踏んで戦略的勝利をおさめていく力というものがあるのだと感じさせられました。明智光秀を討ち取りに戻るその迅速さ、丹羽長秀に恩を売り味方につけておく周到さ、柴田勝家に会議の呼び掛け役を譲り油断をさせておく抜け目なさなど――秀吉はひとつずつ着実に天下取りへの道を積み上げていったのだなと思わされます。
ゲストが歴史家だけでなく、交渉術・政治学・心理学などの多分野の専門家で、専門的立場からの説得力のある意見が交わされていたので、とても興味深く納得させられながら見ることができました。会議の中での中座の戦略についてなど、なるほど、と思わされました。
