とっても美味しいと評判の菜の花食堂の料理教室で、「靖子先生」が教えてくれるのは、美味しいレシピなのですが、ささやかな謎と悩みの答えも教えてくれます。
ちょっとしたヒントから真実を見抜く「ミス・マープル」のようです。短編集ですが、それぞれの章の名前が食材、料理の名前を使っています。
書名の「きゅうりには絶好の日」の他に「ズッキーニは思い出す」「カレーは訴える」「偽りのウド」「ピクルスの絆」どの章もどんな話なのか？読んでみたくなる題です。
著者は食文化への興味から「江戸東京野菜コンシェルジュ」の資格を取得しています。
「カレーは訴える」の章では、地域のバザーに「ドライカレー」の店を出すことにしたのですが、なぜか「ご飯はいらないのでカレーだけ欲しい」とのお客さんがいて、
たくさん買っていきました。
ご飯は家にあるのを使うので・・ということかとも思ったのですが、どうも違うようです。実は「ドライカレー」を別のモノに使っていた人がいたことがわかってきます。
このままではちょっとねぇ～、断りもなくねぇ～ということで、「靖子先生」は動き出します。
