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シリーズ激動の昭和 あの戦争は何だったのか 日米開戦と東條英機/感想&あらすじ・北野映画とは違った、役者としてのたけしさんの…(ネタバレ注意)。

シリーズ激動の昭和 あの戦争は何だったのか 日米開戦と東條英機

TBSで放送された、ドキュメンタリーとドラマの二部構成の大作。
もっとも学ばなければならない近現代史。個人的にはそう思っています。かの戦争はどのようにして起き、日本は、その渦中に飛び込んで行ったのか。多くの人の認識は、侵略説に凝り固まった自虐史観に満ち満ちているように思えます。

このドラマを観ると、開戦に至るまでの苦悩、止むを得ず開戦に踏み切った経緯がよく分かります。そして、どの選択肢を選んでも戦争回避が困難であったかが理解できる作品となっています。それは、まるで荒波の海に渦巻く渦潮の中に引き込まれていくような、逃れることのできない運命であったかのよう。また、戦争遂行の責任は軍部のみにあらず、国民の熱狂、それを煽ったマスコミなどにも大いに責任はある、ということがしっかりと描かれています。
真面目すぎるが故、柔軟に物事に対応できず、苦境に陥っていく東条英機をビートたけしさんが熱演。
北野映画とは違った、役者としてのたけしさんの、役どころの幅広さが素晴らしいです。また、好々爺とした穏やかな姿しか印象にない昭和天皇の、若き日の激しくもあり、迫力ある人物像を、狂言師の野村萬斎さんが好演。伝統芸能の方が演じる天皇陛下は、まさにはまり役です。
普段コミカルな役柄が多い西田敏行さんの、徳富蘇峰を演じる迫力は、まるで本人を見ているようで、戦後、過去を切々と語るシーンに至っては、火の消えたような侘しさすら感じさせてくれました。
ベテラン役者をズラリと揃え、事の真相に真摯に向き合った、重厚で見応えのあるドラマであったと思います。