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八日目の蝉/映画感想&あらすじ・野々宮希和子は不倫相手の子どもを一目見ようと自宅へ侵入…(ネタバレ注意)。 #MOVIE

蝉の声を聞くたびに思い出す「八日目の蝉」

本屋さんでふと目に留まったのは、2011年に映画化された角田光代さんの「八日目の蝉」でした。引き込まれるストーリーに一気に読破し、これは映画もぜひ見たいと思った翌日にテレビで放映されることを知りました。
野々宮希和子は不倫相手の子どもを一目見ようと自宅へ侵入。寝ている子どもを衝動的に誘拐します。かつて自分が諦めた彼との子どもにつけるはずだった「薫」と名づけ様々な人との出逢いを通して逃亡生活をしながら薫を育てていきます。

小豆島で生活しているときに逃亡生活は幕を閉じ、薫は本当の両親のもとに無事戻ることができますが、本名である「恵里菜」として生活するも、実の親との関係をうまく築けないまま大学生に。そこへジャーナリストの千草が現れ、自分の過去と向き合い、恵里菜と千草は取材旅行として小豆島へ向かいます。
誘拐犯とはいえ、子どもへの想いは母としての純粋なものであり、逃亡の中で出逢った人達は、彼女の人柄に惹かれて手助けをします。不思議と誘拐犯に対し悪い感情が生まれないのは永作博美さんの持つ透明感が本当にピッタリだったからかもしれません。時系列に描く小説の方が心理描写は細やかで気持ちが入りましたが、現代と過去を交錯する映画では、特に小豆島の美しい景色が相まって見る人を引き込みます。登場人物全てにそれぞれが抱えるいろんな思いがあり、誰をも責める気になれず、分かりやすいハッピーエンドではないけれど、最後にはどこか清々しさが残る映画でした。小説、映画共に違った魅力がありオススメです。