グリム シーズン2 第7話「早熟」
タイトルから既に犯人は明かされていた気がする。
だが、犯人がいかにも父親だと思わせるような描写やカメラワーク、周囲の状況で、実に上手くミスリードしている。こうしたシナリオがこのドラマはうまい。
今回登場するヴェッセンの特徴からすると、確かに犯人は父親のビルであるように見える。
しかし、娘に対する優しい振る舞いや、ヒッチハイクで乗せてくれたトラックの運転手を殺さなかった辺りから、視聴者も違和感を感じながらも、ニックやハンクと同じく父親が犯人だと思い込もうとする。だが、実際には、本来より早くにヴェッセンとしての目覚めを迎えた娘のエイプリルが犯人だったわけだ。まさに今回のタイトルが示すとおり、早熟だ。しかもまだ善悪をきちんと理解もしていない年頃なだけに、理性も未発達。自分の感情のままに動いてしまう。子供ほど無邪気で残酷だとはよく言ったものである。
この事件の一方、ニックとジュリエットには進展があったかに見えた。
だが、ジュリエットもレナード警部もお互いを妙に意識している素振りがある。アダリンドが使った毒物が本当はどう言った代物だったのか、何が起きようとしているのかが気になる。
力を奪われ、自分を見てもらえない腹いせとして、ニックの大切な者を奪い、レナード警部に復讐をしようとしているのかもしれない。
