NHKドキュメント枠で放送されたドラマ「詐欺の子」は、最近見たドラマの中では一番印象濃くずっしりとした重さをもって心に残りました。
「オレオレ詐欺なんて、しょうもないケチな犯罪だし、詐欺を働くほうも騙される側もバカだよね~。私だったら絶対かからない」(笑)。
そんな印象で片づけてしまいがちではないでしょうか。
しかし実態はもっと深刻なものだということを、このドラマで初めて知りました。
犯罪を犯すイコ-ル「悪いやつ」という図式は、かなり違うということを実感しました。
人の心がゆがむ原点をこのドラマは訴えていました。
そして犯罪者を諭す立場の人間の無意味さも、しっかり映し出していたところがこのドラマの凄さです。
価値あるドラマだと思いました。
家族全員に強制的に見せたほどです。
オレオレ詐欺にかかった老夫婦の妻は認知症気味、そしてオレオレ詐欺事件がきっかけで夫は鬱になり自殺。
こんな現実を教えてくれる報道はいままでひとつもありませんでした。
このドラマを見てからずっと考えさせられています。