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映画感想レビュー「リップヴァンウィンクルの花嫁」評価ネタバレ注意『細部にまでこだわった美術と各シーンに絶妙にシンクロしたクラシックのBGM』。 #MOVIE

美しい映像と音楽だけじゃない。「リップヴァンウィンクルの花嫁」

CSの日本映画専門チャンネルで放送された「リップヴァンウィンクルの花嫁」を見ました。

この映画の一番の見どころは、何といっても美しい映像と音楽。
細部にまでこだわった美術と各シーンに絶妙にシンクロしたクラシックのBGMが淡々と進んでいく物語を美しく彩っていて、この洗練された映像美はさすが岩井俊二監督だと思いました。
特にラストの抜けるような青空とピアノの柔らかな旋律は、見る人に確かな余韻を与えてくれること間違いなしでしょう。

映像と音楽の美しさだけではなく、ストーリーも良かったです。
淡々とした見せ方ではあるものの、主人公・七海に次々と事件が起こり、スピード感のある展開は見る人を飽きさせず、約3時間という長さを忘れるほど引き込まれました。
特に、真白が何者なのかが徐々に明かされてゆく過程は見ていてとてもドキドキしましたね。
劇中に出てくるねこかんむりや架空のSNS、SNSの画面に出てくる安室のスタンプなど、さりげなく目を引く小道具(?)がたくさんあったのも見ていて面白かったです。

キャストもそれぞれとても良かったと思います。
控えめな雰囲気ながらも確かな存在感を放っていた主演の黒木華。
一見とても胡散臭いけれど、七海を導き物語をグイグイ引っ張っていった綾野剛。
そして、意外な人選だったのが歌手のCoccoでした。
歌手としてのCoccoは個人的に好きなのですが、女優としての彼女は全く想像できず、いったいどんな演技をするんだろう?と内心ドキドキしながら見ていました。
実際は素でしゃべっているような感じだったので、演技している感じは全くなかったですね。
それでも、饒舌でありながらどこかミステリアスな存在感は、この物語になくてはならないものだったと思います。
カラオケで歌うシーンももちろん良かったです。
また、出番が少ないながらも複雑な母心を表現した故・りりィさんも印象に残りました。

個人的には意味がよくわからないシーンや突っ込みどころもありましたが、全体を通してとても引き込まれる映画でした。
キャストのファンや映画の静かな世界観に浸りたいという人には、是非見てみることをお勧めします。