食事会という名の愚痴会が苦手でした
以前パート勤務していたパン屋では、数か月に１回程度、従業員が集まって食事会をしていました。
しばらくは和気あいあいと家族の話などで盛り上がっているのですが、誰からともなく店長夫妻の話になると、「またか…」と内心憂鬱になっていました。
主にパン製造に携わる店長と、店頭を管理する奥様は、それぞれ結構はっきり物を言うタイプの方々で、特に奥様に対して従業員はあまりいい感情を持っていませんでした。
しかし、二人は別に間違ったことを押し付けているわけではなく、経営者として当然考えることを従業員に伝えようとしていのだと私は思っていました。言い方はきつめですが、時間の管理、商品の管理、お客様への心遣いなど、学ぶことも多かったと思います。
しかし、この食事会では、店長にこんなこと言われた、奥様にこんなことで叱られた、ひどいと思わない？という愚痴が続くのです。文句を言っていないで改善するためにどうすればいいかを共有できれば有意義だと思うのですが、ただただ愚痴ばかり。
一度うっかり「でも、同じミスを繰り返したらさすがに怒られますよね？」と言ったらその場の空気が凍りつきました。
しかもこの会、いつもやたらと長くなるのです。ランチタイムの最初から最後までいて、帰るころには少しお腹が空くくらいです。参加しなかったら何か言われるのではないかと思うと断れませんでしたが、美味しいものが食べられて嬉しいのが半分、何の解決にもならない愚痴に疲れるのが半分で、お誘いを受けるのが正直複雑でした。
今は育児のため退職して、のんびり過ごしています。落ち着いたら戻っておいでよ、なんて言われたりしましたが、たまにお店を覗いて立ち話するぐらいがちょうどいいと思っています。
