隠蔽捜査第11話 杉本哲太 古田新太
このドラマは、視聴率はさほどよくなかったようですが、割と面白かったと思います。
出演者の年齢層も高めで、ストーリー的にも渋い路線なので、キャピキャピした華やかさはありませんが、私としては好み。
面白いのは、杉本哲太演じる竜崎の信念…といいたいところですが、どちらかというと不器用で融通の効かない性格。それがときに周りの人間を振りまわす事にもなりますが、同時に警察組織の隠蔽体質を切り崩していくことにもなります。
隠蔽捜査というタイトルだけあって、11話の間に度々隠蔽の策略が行われるので、ストーリー的にはやや強引な印象も受けましたが、一視聴者としては「まあこんなこともあるのかもなあ」という程度のリアリティはありました。
竜崎とは全く違うゆるさを持った、古田新太演じる伊丹、徹底して陰険な印象の生瀬勝久演じる上条と、人物像の違いとそれを演じる役者の芝居はとてもよかったと思います。
個人的にあまり好きではなかった部分として、竜崎の家庭の描き方。息子が大学の試験会場で体調を壊したぐらいのことで、仕事中の竜崎に電話をかけてきたりするのが、不自然な気がしました。制作者側の意図としては、仕事上の緊張感と家庭が抱える問題の板挟み状態を作りたかったのだと思いますが、私から見ると身勝手な家族に見えてしまいました。
