「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルーエンディング」 真の結末＝最高の後日談
昨年、2016年の10月から放送が開始し、今年の8月を以て放送が終了した「仮面ライダーエグゼイド」の劇場版。
公開から３週間ほどあとに観たため前評判の高さは十分に知っており、期待を持っての鑑賞だったが、評判が嘘でないことがよくわかった。
タイトルにある通り、トゥルーエンディング（真の結末）とは本編の後日談を指している。本編でのエンディングの後、仮面ライダーエグゼイドに出てきた魅力的なキャラクター達は、どう過ごし何をなしていたか？ それを知ることが出来るのが、本作である。
劇場版オリジナルキャラクター達をストーリーの中心に据え、本編でのテーマである「医療」と「ゲーム」を上手く絡めて話は進んでいく。
とりわけ「医療」のテーマに関しては、作中キャラクターたちの病に対する向き合い方や、劇場版オリジナルキャラクターの心境、手術シーンの作りの丁寧さなど、大人が見ても感心する部分が多かったように思う。
それほどしっかりしたテーマやキャラ作りに加え、派手で豪快なアクションシーンやゲームをモチーフにした画面映えするシーン、過剰になりすぎない適度なギャグやほのぼの、本編約１年分の積み重ねにより本作のテーマやキャラクターを深く理解し演技力も身につけた俳優陣の演技も光り、良作と言って差し支えない出来になっていた。
本編を観たものの劇場版はまだ観ていない方や、これから仮面ライダーエグゼイドに触れ終盤まで観る予定の方には、激動の本編を経て変化していったキャラクター達が、どう考え、どう過ごしているかがわかる、この「トゥルーエンディング」を、是非観てもらいたい。
なお、劇場版が後日談であるというのは、本編最終回に明かされたことだった為、最終回を迎える前にこの劇場版を観た自分は、一体いつの話なのだろう？ とわくわくしながら鑑賞し、明かされた後は、なるほどだからあのシーンは……と、深く納得することが出来た。その点でも二度美味しい、よくできた作品であったと思う。
