3位 ドロヘドロ
とにかく絵が上手い。しかも女性が書いてるとは思えない骨太な絵で迫力もある。主人公であるカイマンや二階堂より脇を固めるキャラクターたちが魅力的で面白い。最初はワニ頭になってしまい記憶がないカイマンの謎を探り人間と魔法使いたちとの壮絶なバトル漫画だったがもうそんなことはどうでもいいほどのカオス状態になっている。殺伐とした世界観でのほほんとしたキャラクター達が織り成す人間ドラマは一見の価値有り。
2位 漂流教室
小学校が未来にタイムスリップしてしまい異体生物の巣窟となった地球で小学生たちがサバイバルする楳図かずおの不朽の名作。とにかく怖い。怖すぎる。小学生が主人公だからといって小学校でこれを読んだら１００パーセントトラウマになること間違いなし。小学生同士が殺し合ったり、カマドウマのような未来生物に変態してしまったり衝撃の連続。自分は１０代後半で読んだが恐ろしくてそれ以来再読していない。なぜかというと恐怖シーンがフラッシュバッグして悪夢を見てしまう。しかし、漂流教室は死ぬ前にこれだけは読んだほうが良い漫画の一つ。
1位 ヴィンランドサガ
これが本当の海賊漫画。１３世紀のヨーロッパを舞台に父を殺されたヴァイキングの少年の復讐と成長を描いていく。しかし、復讐が最終目標というわかりやすい内容ではなく、人間とは何か、愛とは何か。自分はこれからどこへ行けばいいのか。など宗教的や哲学的にも深く考えさせられる内容になっている。この時代の人は今とは逆でなぜ人を殺してはいけないのかということがわからなかったりするのだが、主人公のトルフィンも同じで恨みもない人をどんどん殺していってしまう。成長していく上で自分の非を認め、どうすれば世界が平和になるのかという非常に高い抽象度で物事を考えていくようになる。しかし、トルフィンの背負った業は重すぎ本編は第三部に入っているのだが、過去に自分の犯した罪に苛まれ窮地に陥いる。これからのトルフィンの人間的成長や物語の顛末など気になりすぎて目が離せない。
