岩井俊二監督作品 「花とアリス」
先日、家に長らく未開封でしまってあったDVD「花とアリス」をふと見る気になりました。
2004年に公開されたこの作品には、おそらく10代であろう、まだ初々しい鈴木杏と蒼井優が出演しています。
二人は中学生の頃からの親友なのですが、高校生になり、一つ年上の男の子を巡って三角関係になってしまう・・・という、ほんのり甘酸っぱい恋の物語です。
男の子についてはもう少し美少年であって欲しかった、というのが正直な感想ですが・・・。
それにしても、鈴木杏と蒼井優の演技がナチュラルで、二人の存在が作品の世界観に見事にマッチしていました。
中でも印象的だったシーンは、アリス（蒼井優）と別居中の父（平泉成）が久しぶりに会い、一緒に一日を過ごした後のホームでの別れ際のシーンです。
思春期の娘と父という難しい関係に加え、何らかの事情で一緒に暮らせない寂しさが見事に表現されていました。
映像と音楽がきれいな穏やかな映画で、心が洗われるようでした。
